注※この文章には嘘が含まれます。
1.事件記録1_丹豊村怪死事件
本事件は1983年9月から1984年3月までの期間、丹豊村で発生した連続不審死に関することがらである。1983年9月13日に最初の遺体が発見され、その後84年3月4日までに64人の被害者が確認されている。遺体は全て腹を裂かれて臓腑が飛び出し、いわば人体が反転したような状態であった。本件における被害者はすべて丹豊村の住民であるが、その他の共通点は不明である。また、当時丹豊村の人口は極少く、この事件により村の維持が困難となったため滅亡したと考えられる。当時の丹豊村には駐在警察や一時的に滞在している研究者、林業関係者等がいたが彼らは被害に遭っていないとのことである。これらのことから当件は丹豊村の住民ひいては丹豊村自体への怨恨によるものと考えられる。
2.掲示板_丹豊村って知ってる?
2009年8月6日、ある掲示板にこのようなスレッドが建てられた。以下はスレッド内文章の書き起こしである。スレッドを建てた(1)及び舟豊村を訪れたという(67)の同一IDの投稿をそれぞれ色分けした。
丹豊村って知ってる?
(1)なあおまいら丹豊村って知ってる?調べても記事一個しかみつからんしどこにあるかもわからん。知ってるやついたら教えろください
(2)知らん。終了。
(3)釣り乙
(4)おまえらほんと頼むよ。気持ち悪い事件記事しか出てこなくて気味悪いんだ。
(5)事件?
(6)事件とかwwwどこでも起きてるだろ
(7)お前の検索ガバ
(8)>1983年に山中の小さな村・丹豊村で起きた怪事件をご存じだろうか。突如腹部が膨張し、人間が反転したかのように臓物が飛び出て死ぬという凄惨な事件だ。しかも住民のほとんどがこのような死に方をしている。こんなことは到底人間のやることとは思えない。これにより村は廃村となった。一部では呪いの仕業と囁かれている。
これしか出てこん。事件も気持ち悪いしこれ一個なのまじで不気味
(9)一つだけならそれこそ釣りだろ 誰かの創作じゃね?
(10)きっしょ
人体の反転とかなんだよ
(11)丹豊村とか聞いたことないしこれ県名とか書いてないの釣り確定だろ
(12)誤字じゃね?舟豊村ならあるっぽいぞ
(13)うはwwwww誤字に騙されてやんのwwwwwwwwwwwwwww
(14)舟豊ってことは漁村か?丹豊は山っぽいが?
(15)舟豊村山っぽい
(16)舟なのに山?
(17)やっぱ丹豊は釣り
(18)16>フナ???
(19)18>フナは草wwwwwwじゃあ鮒だろwwwwwwww
(20)え?違うところなの?
(21)20>自作自演乙
(22)なんかあったぞ
>1983年、◼️◼️県◼️◼️郡舟豊村にて大規模な怪死事件が起きた。被害者は皆凄惨な遺体となっており、怨恨殺人とされている。これにより村は一時混乱に陥り再建不可能とされていたが、豊富な森林・水産資源を求めて移住する者がいたため現在でも細々とではあるが存続している。
(23)これじゃん
(24)はい解決~解散!!!
「中略」
(62)なんで1>はそんな村知りたいんだよwww
(63)まてまて舟豊は確かに似てるけど打ち間違えないだろ 読みがちがうんだから
(64)63>確かにそうじゃん!気持ち悪…
(65)63>読み方知らない外部のやつとか?
(66)まさかこんなところで舟豊村のこと聞くとは思わなかった。俺は数年前、友人の付き添いで舟豊村にフィールドワークに行って俗習とか聞いてきたんだ。確かに山の中の小さい村で、奇妙な伝承も多いちょっと不気味なところではあったよ。そんな事件があったとは知らなかったけど。
(67)舟豊村知ってるやつキタ━(゚∀゚)━!
(68)kwsk
(69)はよ
(70)え?w何書けばいいんだ?www とりあえず一番奇妙だった話書けばいいか? 俺が聞いた中で一番奇妙だったのは余弥子乃法って呪術かな。なんか、事象を反転させる呪術らしいんだけど、方法が気持ち悪いんだよな。呪いを行う術者の髪の毛と反転させたい事象を書いた半紙を用意して笹で包む。これを動物の血で満たした箱に11日間入れる。これを埋めて、毎晩その上に立って山に向いて一例するんだって。んで、11日経ったら箱開けて、包んだ笹を裏側って言うのかな?包んだ時下になる方。あそこを破いて裏返す。そしたら包んでた髪の毛と紙がなくなってて、儀式は成功になるらしい。
(71)70>事象を反転ってなんだよ
(72)71>魔除けとか呪い返しみたいなものじゃない?俺はあんまり民俗学とか詳しくないからわからんけど。
(73)じゃああの事件は人間が反転したってこと?
(74)73>怖いこと言うなよ…
(75)73>まだ呪いのせいと決まったわけじゃ…
(76)イッチ消えたな
3.丹豊村にて発見された資料_余弥子乃法
以下は丹豊村の個人宅から発見された手記より抜粋した余弥子乃法に関する文章である。この持ち主は当時村に滞在していた研究者のものと考えられる。
余弥子乃法なる外法を聞く。これは丹豊に古くから伝わる秘術であり、丹豊の山の神霊の力を借り、村に善いものを呼び寄せ悪しきを村外に追い出すというものであるという。
この外法のおもしろい所は外部のものに伝える際は必ず嘘を混ぜなければいけないということだ。どこにどのような嘘をいれてもよいがそのまま伝えてはいけないらしい。その意図はわからないがなかなか珍しいことと思われる。
手記は一部破られており、汚れが目立つ。
4.インタビュー記録_丹豊村駐在警察
丹豊村怪死事件当時、村に駐在していた長谷川隆之氏へ事件についてインタビューを行った。
-本日は丹豊村怪死事件についてお聞きしたく思います。当時、長谷川さんは丹豊村へ駐在し、事件を目の当たりにされたと伺っております。当時のことをどのように思いますか。
「えぇ。随分昔のことではありますがはっきり覚えとります。あないなこと、長く生きてもそうそう起こりませんから。言われとりますように、まさに反転したようでねぇ。残酷なものですよ。人の少ない村ですからみんな怯えて疑いあって、だれそれが犯人や言うて噂しとったら死にはって、こいつじゃないならじゃああいつだって、そんな繰り返しでねぇ。やっぱり外部の人間ってのは疑われるもので、私もですがよく冷遇されて、夜逃げ同然に荷物も持たんと逃げ出す方もおりました。事件も気味悪かったですがぎすぎすした雰囲気のが嫌でしたねぇ」
-事件の詳細や犯人についてお教えいただけますか。
「腹裂かれとったんで凶器は刃物やろうと言われとりましたが見つかっとらんのでなんとも。犯人もわかりませんねぇ。そら、人の少ない村なので絞ることには絞れますが、人の所業とは到底思えない。じゃあなんなのかと言われればまあ、ねぇ」
-事件の前後で何か変わったことはありましたか。
「変わったこと…特に…いや、確かその数日前に中野さんとこの息子さんが何だか叫んで気の狂ったとは聞きました。関係あるかわかりませんが。あとはまあ、山ん中から気味の悪い箱が出てきたとか。異臭がするって言うんで見に行ったら獣の血の入った箱がありまして、まあ事件とは無関係のいたずらってことにはなりましたが。」
5.事件記録2_全国で発生する怪死事件
2012年8月より現在まで、全国で変死が確認されている。丹豊村の事件と同じように人体が反転したような遺体であり、本件の被害者の共通点は不明である。
2012年8月21日に発見された最初の被害者であるT氏の家より手記が残されていた。手記は遺体の近くに開かれた状態で置いてあった。開かれた項には震えた字でこう記されていた。
嘘じゃなかった